企業サイトを運用していく中でSNSは欠かせない存在となって来ています。SNSでの投稿がきっかけで一躍、楽天で人気商品になった地方のお菓子屋さんや行列の出来るお店になったレストランなど、その効果は計り知れません。
SNSとは皆さんもご存じの通り、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、LINE(ライン)、YouTube(ユーチューブ)、TikTok(ティックトック)等のことです。登録された利用者同士が交流できるWebサイト・アプリの会員制サービスです。
以前は、限られたユーザーだけのサービスでしたが、スマートフォンの普及にともない、現在では大きく普及、以前紹介をした「企業サイトの製品・サービス紹介 作成で重要なこと」でも、「商品やサービスの購入を「検討」する際に重視しているものは?」の問いに約20%の人が「SNSでの口コミ評価」と答えています。
企業が製品やサービスを販売していくにあたって重要なツールの一つになっているのです。
このページでは、数種類のデータを参考にしながら、「企業サイト運用におけるSNSの活用方法」についてご説明いたします。特に中小企業向けに出来るだけ分かりやすく書いていますのでぜひご覧ください。
まずは日本のSNS利用者の規模を確認してみましょう。株式会社 ICT総研が調べた「2022年度SNS利用動向に関する調査」のデータをもとにご説明いたします。
同調査によれば、日本におけるSNSの利用者数(アクティブユーザー)は、なんと2022年の時点で約8270万人に達する見込みです。
国内ネットユーザーを 1億78 万人と推定すると、ネットユーザーの80.2%、実に10人中 8人が何らかのSNSを活用している計算になります。
2024年見通し | 83.2% |
2023年見通し | 82.7% |
2022年見通し | 82.0% |
2021年 | 80.9% |
2020年 | 80.2% |
2019年 | 78.2% |
2018年 | 75.5% |
2017年 | 72.1% |
グラフでも2017年の約70%から年々増加していることがわかります。
アクティブユーザーとはネットマーケティングでよく使われる指標の一つで、「ある所定の期間にサービスを利用しているユーザー」を指しています。それが8000万人とはいかにすごい数字かが分かります。
SNSの特徴はなんといっても、個人々々が主役であること。そして速報性、共有性、拡散性です。
あるユーザーが情報を発信すると、ネットワークで結びついたユーザーに情報が共有され、また別のユーザーに情報が拡散されていきます。このメリット、強みはどちらかと言えば受け身型の企業サイト(ホームページ)には無いものです。
実際、SNSの普及は古くからの報道システムをも揺るがしています。少し前までは著名人の動向やさまざまな事件、事故は新聞記者などの報道関係者が自社の独自ネットワークで情報を収集、取材して発信することがスタンダードでしたが、現在では個人々々がブログやSNSなどで発表、発信する時代に変わりました。記者はネット上での情報を後追いせざるを得ないことが多くなってきています。
多くの利用ユーザーにアプローチ可能なSNSを上手に活用することが、企業にとってビジネスの強力な支援になることは間違いありません。
このあとで企業のSNSの活用方法や課題についてもご説明いたします。
続いて、主なSNSの利用率を見ていきましょう。
回答者の中でサービスの利用率が高かったのは、やはり LINE(ライン)で 79.5%です。
続いてYouTube(ユーチューブ)が 62.0%、Twitter(ツイッター)が55.9%、Instagram(インスタグラム)が 52.9%、Facebook(フェイスブック)が 24.6%となっています。近年、急速にユーザーを伸ばしているTik Tok(ティックトック)も6位にランクインしています。
1位 LINE(ライン) | 79.5% |
2位 YouTube(ユーチューブ) | 62.0% |
3位 Twitter(ツイッター) | 55.9% |
4位 Instagram(インスタグラム) | 52.9% |
5位 Facebook(フェイスブック) | 24.6% |
6位 Tik Tok(ティックトック) | 19.7% |
7位 ニコニコ動画 | 11.4% |
8位 Pinterest(ピンタレスト) | 7.9% |
SNSは各社サービスによって、得意とするスタイルやメリットデメリットが異なってきます。
共有性、速報性、拡散性は基本的にどのSNSも優れているものの、強いて特徴を挙げると、
友人との共有であればLINE、動画発信とコミュニティーであればYouTube、不特定多数との共有、拡散であればTwitterといったイメージでしょうか。
企業のSNS活用は自社な事業内容や担当者によって使い分けていくのがいいでしょう。すべてのSNSをフルに活用出来る中小企業はあまり存在しませんので、スタート時の取捨選択がとても大事なポイントです。
続いて、この項目では利用者はSNSをどんな目的で利用しているのか、どのように意識しているのか、についてのデータです。これは消費者庁がまとめた消費者意識基本調査(令和3年11月調査)を参考にしています。
データを見ると、「情報収集目的で活用している」がもっとも多く84.1%、次に「顔見知りの人との交流に活用している」が47.6%となっています。
またSNSに関しての意識として「公開する情報や設定に気をつけている」「炎上しないように発言に気をつけている」なども多く挙げられています。
1位 情報収集目的で活用している | 84.1% |
2位 顔見知りの人との交流に活用している | 47.6% |
3位 公開する個人情報や設定に気を付けている | 42.5% |
4位 SNSで話題の商品を買ったり、観光地やスポットへ行ったりすることがある | 25.8% |
5位 炎上しないように、発信する際は常に気を付けている | 18.6% |
6位 好きな人等を応援したり、周りにシェアしたりする | 15.8% |
7位 自分の面白い体験やお気に入りの商品をシェアする | 15.1% |
8位 日記代わりに、その時々の思い出の写真や動画をSNS上で記録している | 13.3% |
9位 SNSをやりすぎだと感じることがある | 8.6% |
10位 新しい友達や仲間を作るのに活用して い る | 7.8% |
11位 自分の投稿に共感や反応が得られない と寂しい | 7.4% |
12位 SNS上の人間関係に疲れることがある | 6.9% |
ここでの企業側がSNSを活用するにあたってのポイントは、
などでしょう。
特に1位の情報収集は、利用ユーザー数が増え続けているため、社会のさまざまな情報がSNSに集まるようになってきています。Google検索は自分で興味のあることを調べるといういわば能動的な行動ですが、SNSの場合はふだん繋がっている人からの情報が自動で流れてくるため、どちらかといえば受動的な情報が多くなります。ただ、それでも自分の興味のあることについては、その後さらに調べていくアクションへと続いていきます。
従来より「集合知」という言葉がありますが、「多くの人の知性を蓄積すると、より優れた知性が登場する」の通り、SNSにて多くの人が「良い」と思ってシェアやコメントされた情報は、じゃっかん粗い状態ではあるものの、共有、拡散を重ね、大きなムーブメントとなっていきます。信用できる人が良いと言っている製品やサービスは良い製品やサービスであることが多い、はいつの時代でも強力なものですね。
続いて、企業がビジネス用SNSアカウントを取得して開始するにあたってのポイントや注意点をご説明いたします。ネットユーザーの8割が何らかのSNSを利用している現在、企業がどのようにSNSを活用していくかは、とても重要なポイントです。
お客さんが不要な企業は存在しません。どの企業もお客に製品やサービスを販売することで存続しています。ネットユーザーはネットだけに存在している人間ではなく、実社会に普通に暮らしている人たちです。つまり企業にとってのお客そのものです。
「自社は飲食店・小売店じゃなくて B to B(事業者向けビジネス)だからあまり関係ないよ」、というのは的外れで、B to Bの取引先で製品の購入などの決裁権を持つ経営者も部長も主任も、一歩会社を出れば、ひとり一人のネットユーザーであり、購買決定にあたっては当然、自身が日頃から自宅や通勤途中のスマホで見ている世の中の情報、世論、動向、感情に大きく左右されます。
誰しも世の中で評判がいまいちの製品や、品質や性能が劣るサービスを購入したいと思いません。また知らずに購入をしてあとで後悔するのが好きな人もいないはずです。人間誰しもなるべく良いものを買いたいと思うがゆえに、ネットで比較検討したり、信頼のおける友人知人に聞いたり、取締役会などで多くの人の意見を聞いて、正しい判断をしようと考えるのです。
実社会で日々営んでいる事業活動の中であれば、○○社の○○部長と商談をしたり、来店いただいたお客と話しをしたり、などビジネス上のわかりやすいフィルターがかかっていますので、いきなり無下に対応したり、素の自分が出てしまったり、ということはあまりありませんが、SNSでの情報発信や運用は、世の中のひとり一人の見えないお客に対して自社をアピールしていく必要がありますので、常にビジネスでおこなっているという意識が大事になります。(個人が趣味でやっているのではないという意識)
とはいっても、「炎上が・・」「悪評が・・」などと必要以上に臆する必要もなく、実社会で自社が普段からおこなっている見込み客とのコミュニケーションや問い合わせ対応、サポートを進めていけば良いのだと思います。むしろ大手企業のようにCMや広告などでマスユーザーにアピール出来ない中小企業だからこそ安価で着手しやすいSNSを上手に活用して、自身の商売をより成長させていくべきではないでしょうか。
次に、企業がSNSを活用するメリットについて何点か挙げてみましょう。
従来から自社でおこなっている新規開拓方法や顧客維持とは別の新しいお客へのアプローチが出来るようになります。
中小企業は大手企業と比べて、販売網や顧客数が少なく、そもそも新しいお客が増えていかないのが悩みであることが多いものです。SNSを通して普段からていねいな情報発信を心がけていると、たとえ繋がっているユーザー本人とは直接の取引が生まれなくても、ユーザーの友人知人、家族、勤めている会社などに拡がっていく可能性もじゅうぶんあります。
企業サイトによるアピール、営業社員による営業活動には限界もありますが、ソーシャルネットワーキングサービスは名前の意味の通り、登録した利用者同士が交流を図るサービスです。自社とは遠く離れた遠方のユーザーから注文が来ることもよくあります。
2つめは認知度アップです。たとえば東京に本店のみがある中小企業では、おのずと営業範囲も限られます。全国CMや広告も出せないため知名度、認知度も限られますが、SNSを上手に活用すれば、北海道から沖縄、そして海外の利用者まで容易に自社の情報を届けることができます。
SNSの速報性を生かして、自社のイベント情報やキャンペーン告知などもリアルタイムにおこなうことが可能になります。
「ウチは地元密着、東京在住のお客以外の仕事は受けていないから関係無いよ・・」という人もいるかもしれませんが、そうではありません。SNSの強みはユーザーにはユーザー独自の繋がりがあり、そのユーザーの向こうには友人知人、取引先企業、家族が大勢います。普段の自社の情報をユニークで良いと感じてくれていたとしたら、そのユーザーの友人の企業が東京にあって紹介をしてくれるかもしれませんし、家族が上京した時に利用してくれるかもしれません。
実際にその場所にいる人、実際に対面している人、目に見える人だけに固執せず、ユーザーの知り合いはお客になる可能性が大いにあることを強く意識しながら、誠実なコミュニケーションをおこなっていけば、おのずと知名度は上がっていくはずです。本来の企業活動とはそういうものではないでしょうか。
安価な広告費。これは少し現実的な話しですが、資金が限られる中小企業や個人事業において、無料または安価に始められるSNSはとても魅力的です。チラシやパンフレットを作るにも印刷費がかかりますし、新聞折込にも折込費用、看板制作にも制作費がかかります。Webサイト制作も同様です。
その点SNSは費用を気にせず気軽に始められるのが大きなメリットです。もっとも各サービスともユーザー数が膨大なので、自社のアカウントは埋もれがちな点は否めませんが、SNSにはSNSの中だけの広告(例フェイスブックならフェイスブックユーザーに向けた広告)もありますので、気になれば投資してみるのもいいでしょう。その点でも中小企業に向いているツールです。
SNSを活用すると既存顧客との関係も強化することができます。
コロナ禍以降、以前と比べて気軽に企業訪問がしずらくなって来ているのはどの企業も苦労している点でしょう。かといってわざわざ電話するほどでもない、メールを送るほどでもない、単に関係維持のために定期的にお客とコミュニケーションを取りたいということはよくあります。
そんな時にSNSで顧客と繋がっていると、比較的フレンドリーに情報提供が出来たり、保守サポートが出来たりします。
これは顧客側にとっても同様で、わざわざ連絡するほどでも無いけれど、少し不満に思っていることや困っていることに関して、SNSであれば相談しやすい雰囲気を作ることもできますので、話しが大きくなる前に対応することができます。会わずとも顧客との関係が維持できるほか、ていねいにコミュニケーションを取っていけば、自社のファン化、大事な固定客につながります。優良な企業ほど多くの固定ファンに支えられているものです。
SNSを継続的に使って、情報発信やコミュニケーションを取っていると、間違いなく自社のデジタルスキルや情報感度があがります。
日々、業務でネットの向こうのユーザーと接していると、当然、他社のSNSを意識するようになったり、影響力の大きいSNSユーザーと繋がったり、ネット上の有益な情報、先端のニュースを読んだりしていきます。そうすると自然にその人(担当者)の情報感度があがっていきます。プライベートでは様々なSNSやWebを活用していても、会社では「自分の管轄ではない」「業務とは別だから」などの理由で、能力を眠らせているスタッフもいるのではないでしょうか。もったいないことです。彼らの能力をビジネスで開花させてあげるのも経営者の役目です。
SNSはITがあまり得意では無い人でも、簡単に投稿、閲覧できるように各社が工夫を凝らして使いやすくしています。それらのサービスに業務で触れていると、結果的にWebテクノロジーに対しての心理的な苦手感も無くなってきて、新商品の開発の時に良い案が出やすくなったり、社内のIT化、DX化が容易に進んだり、新しい機器導入の際にも従来ほど困らなくなったりしていけば、これからの時代に求められているデジナルに強い人材育成の一助ともなるはずです。
企業がSNSを導入する、スタートするメリットをいくつか挙げてみました。意外に良い点が多くあるものです。
特に自社が比較的アナログ系だと思われる会社は一石二鳥にもなりますので取り組んでみましょう。
次に、実際にSNSを上手に活用している企業の事例をいくつか挙げてみましょう。皆さんもすでに繋がっている企業もあるかもしれませんね。
以前より積極的に取り組んでいる企業です。「1kgチーズピザ」など驚く商品を次々に発表して、毎回SNSで人気を博しています。ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、LINEなど一通りのSNSを活用しています。自社アプリのインストールをさりげなく促す仕組みなどは参考になります。
参考:ドミノ・ピザ ツイッター
参考:ドミノ・ピザ Instagram
とても有名なシャープのSNSアカウント。広報スタッフ「シャープさん」によるトークを展開。「死ぬほど嫌いな家事は何?」などユーザーに対して様々な角度からユニークなコミュニケーションを図っており、SNS開設にあたっては確認しておいた方が良いツイッターアカウント。
参考:SHARP シャープ ツイッター公式アカウント
参考:「上から目線」や「大きすぎる主語」では伝わらない シャープさん”がSNS発信で実は心がけていたこと(外部)
アパレルのジーユー公式インスタグラムアカウントも人気です。インスタグラムはアパレル、フードなどきれいな写真で訴求すると効果のある事業にぴったりですね。下記の週刊ダイヤモンド記事で紹介されているように、店舗のクローズが相次ぎ困難に陥ったコロナ禍でもジーユーはユーザーに直接呼びかけることで「自宅」と「企業」を結びつけに成功しています。
参考:GU(ジーユー) Instagram
参考:GUがコロナ禍でも「EC売り上げ約4倍」の成果を上げられた理由(外部)
体重計などで有名な計測器メーカー・タニタの公式アカウントもシャープと並んで社内スタッフが自由に発信していることで人気があります。同社の谷田社長が頻繁に登場することでも有名です。こちらも企業SNS開設時には目を通しておきたいアカウントです。
参考:株式会社タニタ ツイッター公式アカウント
参考:タニタ社長に聞く 公式TwitterやYouTubeに出るわけ(外部)
自動車メーカー日産の世界向けグローバルアカウント(インスタグラム)です。国内向けのアカウントとは別にグローバル企業らしく別に運用しています。すべて英語で投稿。昔懐かしい往年の名車の数々が頻繁に登場し、カーマニアをハートを掴んでいます。
参考:NISSAN グローバルアカウント Instagram
SNSはその名前の由来のとおり、ユーザーとユーザーが普段の何気ないコミュニケーションを取る場として成長してきました。そこに利用者数や滞在時間(利用時間)、ネットワーク(友人知人関係)の濃さに魅力を感じた企業が相次いでアカウントを取得して今に至っています。
サービスの基本はコミュニティーなので、いきなり企業がパンフレットを持って自社製品の説明をしてもうまくいきません。まずはユーザーにとって有益な情報やコメントをていねいに発信していく、そして時々宣伝も混ぜるといった感じで運用していく必要があります。または自社製品とは全く無縁のスタイルで運用するかです。
もしかしたら、この微妙なバランスは実際の営業活動より遙かに難しいかもしれませんね。
SNSの特性や傾向をおおまかに把握したところで、次に企業が実際にSNSをスタートするための企業アカウント(ビジネスアカウント)の取得方法やポイント、注意点を説明していきます。ここでは、LINE(ライン)、YouTube(ユーチューブ)、Twitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、Facebook(フェイスブック)について取り上げます。
LINEは国内で圧倒的な存在で、月間ユーザー数は9,200万人(2022年3月末時点)です。スマートフォンにアプリをインストールして使用、基本的にはクローズドのコミュニケーションツールです。前述の調査データで「購入検討の際に重視するもの」として3位だった「友人・知人」が挙がっていましたが、現代における友人との日常的なコミュニケーションとは、ほぼLINE(ライン)のことを意味しますので、企業としてはぜひ取り組みたいSNSです。
企業がビジネスで参加する場合は「LINE for Business」を使用します。LINEが提供している法人向けサービスで、アカウントの他にも広告やマーケティングツールなど豊富なラインナップが用意されています。ビジネス用なので有料ですが、家族や友人とLINEでコミュニケーションするのと同じように、ユーザーと企業・店舗との距離を近づけることができるサービスなので一考の価値ありです。日々、LINEでお得な情報を配信して詳細は公式ホームページへという流れを作ることができます。
じゃっかん苦労する点は、各利用者のLINEは自分のプライベート空間の最たるものなので、自分の本当に興味のある企業や店舗しか入れたがらない傾向があります。(自分の家に招き入れる人は限られている)
皆さんもご存じ、YouTube(ユーチューブ)は動画SNSにおけるほぼ一強のサービスです。国内の月間ユーザー数は約6,500万人にものぼり、コロナ禍で講演や舞台が軒並み中止になった際には、ファンとのコミュニケーション手段として多くの著名人が活用しました。SNSといえばSNSなのですが、イメージ的には動画配信プラットフォームです。動画を活用したアピールをおこないたい場合はまずはユーチューブを使用しましょう。
ユーチューブでビジネスを展開するには「ブランドアカウント(企業アカウント)」を取得します。「企業、政府、地方自治体、学校などの団体名」や「商品のブランド名」を登録することが可能で費用は無料です。
一般的な個人アカウントと比較してさまざまな権限管理が可能で、複数のメンバーで管理出来たり、投稿名やコメント欄がブランドアカウント名で表示されるなどのメリットがあります。企業で開設する場合は、自社スタッフの誰かの個人アカウントでスタートしてしまうと、あとあとややこしいことになりますので、最初から企業アカウントで始めましょう。
動画のメリットは、字をあまり読む必要が無いこと、電車の中などで受動的に視聴できること、視覚に訴えかけられるのでわかりやすい、インパクトがあることなど、良い事が多数あります。反面、ある程度のクオリティまで作り込むにはそれなりの技術が必要になります。登録した動画は自社のホームページにも埋め込むことが出来ますので、多面的な使用方法が可能です。
SNSの代名詞的な存在のツイッターです。国内の月間ユーザー数は4,500万人ですが、世界では3億3000万人とLINEを上回っています。1回の投稿は140文字の制限がありますが、長文の時には立て続けに投稿します。不特定多数のユーザーにすぐに伝えられる、拡散される可能性が高いというメリットがあります。日本の企業も数多くアカウントを開設していますので、「とりあえずSNSをやろう」という場合は、まずツイッターを検討するといいでしょう。おすすめです。
企業がツイッターにビジネス参加する場合は、他のサービスと異なり、特にビジネス向けアカウントはありませんので、個人が取得するのと同じ方法で進めます。ツイッターの新規登録ページ もちろん無料です。
ツイッターは、速報性、拡散性の高いSNSなので、各私鉄が運行情報、事故情報に使っていたり、政府や官公庁が地震災害などの緊急情報にも使用しています。有事の際には国内4500万人以上のユーザーが結束、協力をして、状況をリアルタイムに発信、共有するなど、情報の基盤(インフラ)としても大きな存在感を持っています。
現在はテスラ社のイーロン・マスクが買収をしました。
Instagram(インスタグラム)は、SNSとしては後発ながらも、画像や動画、Eコマース機能で利用者が大きく増えています。国内の月間ユーザー数は3,300万人、世界では10億人が利用する巨大なSNSで、インスタ映えという言葉が流行るほど、利用者にとって重要視されているサービスです。拡散機能はさほど強くないため、自社のファン(フォローをしてくれた人)とのコミュニケーションとネット販売が中心になります。
企業がビジネスで参加する場合は、個人アカウントではなく、「Instagramビジネスアカウント」を取得します。利用料は無料です。ビジネスアカウントでは、インサイト(分析機能)やショップの開設、インスタ内の広告出稿、予約ボタンなどの設置、チャットテンプレートなどが利用できるようになります。
アパレル、フード、トラベル、コスメなどお客に写真や動画を見てもらうと効果的なビジネスをおこなっている企業や、比較的若い層がターゲットの企業、女性客の多いビジネスにはおすすめのSNSです。反対に無形のサービス(コンサルや士業、システムなど)は事業主自身を売り出すなど、投稿内容にそれなりの工夫が必要です。(情報感度はSNSでもっとも高いと言われていますので、企業がスタッフのスキルアップのために、まずは真剣に取り組んでみるという考え方も充分ありです)
Facebook(フェイスブック)は世界の月間ユーザー数は約30億人と世界最大のSNSで日本では約2,600万人が利用しています。Facebookは2012年に10億ドルでInstagramを買収しており、アカウントの相互開放などで大きなSNSグループを築いています。
Facebookはもともと米ハーバード大学の学生同士のコミュニケーションツールとして誕生しているので、実名でのアカウント登録が基本、サービスの仕様も友人知人とのネットワークに主眼が置かれています。日本でも急速にユーザー数を伸ばしましたが、匿名でのやりとりを好む国民性なのか、近年では対外的にはツイッター、対内的にはフェイスブックの使い分けがされているように感じます。
企業がビジネスで参加する場合は、個人のFacebookでは無く、ビジネス向けの「Facebookページ」を使って運用をおこないます。費用は無料です。
「Facebookページ」を作成するには、個人用Facebookアカウントでログインした後、「ビジネスマネージャ」でビジネスマネージャアカウントを作成すると、企業用ページが出来上がります。
自社の「Facebookページ」のオーナーは、作成者自身の個人用アカウントがオーナー(管理者)になります。そのため、もし会社で「Facebookページ」を作ることになった場合は、誰がオーナーになるのか、出来る事ならそれなりの責任者がなった方がいいでしょう。
ビジネス向けの「Facebookページ」はとても多くの企業が開設をして情報を発信しています。インスタグラムやツイッターのような投稿にあたっての細かい制限はあまり無く、自社のホームページの用に自由に使えるのが大きなポイントです。長い文字数、動画や画像など自由です。また共有性、拡散性にも優れていますので、製品アピール、イベント告知などにも最適です。Facebook内の広告出稿も多数のラインナップが用意されています。
主要なSNSのご説明をいたしました。SNSは導入が無料or安価でありながら、多くのユーザーのスマホに直接アプローチできる魅力的な手段なのでぜひ積極的に取り入れましょう。
大手企業やマーケティングに強い企業の場合は、ほぼすべてのSNSをフル活用していますが、中小企業の場合はまだまだこれからといった感じです。手間暇などのハードルや炎上などに対してのリスク対応も要因なのかもしれません。
企業サイト運用に欠かせないSNSの活用方法についてご説明をいたしました。
コロナ禍で多くの店舗や企業が休業を迫られた中、アパレルのジーユーが取り組んだのは、SNSを使ってお客にダイレクトに興味を持ってもらえるようなアプローチをして、そこからECサイトへの誘導を図るというものでした。
その結果、コロナ禍にも関わらずなんとECサイトの売上が前年比4倍にまで伸びたそうです。これらは普段からSNSの活用に力を入れていなければ成し得なかったことです。
SNSの強みは、お客ひとりひとりが常に持ち歩いているスマホに直接情報を届けられることです。とても大きなメリットです。
そのことは同業他社も含め、多くの企業が気付いており、各社ともこぞってSNSマーケティングを実施したり、SNSに広告を打ったりしていますが、なかなか思ったような成果が出ないことも事実です。
それは「企業サイトの(製品・サービス紹介)作成で重要なこと」のように、SNSへのアプローチの後、最終的な受け皿となる企業ホームページやECサイトの作りが弱い可能性が大きいです。
もし現在のホームページ制作会社では難しそうな場合は弊社にご相談ください。この記事のようなマーケティング、営業視点で制作をいたします。
現在のホームページからの問い合わせが少ない場合はなるべく早く見直しをしてみましょう。
続いて、この後にご覧いただきたいページは下記です。
続いて、スマートフォン普及時代のホームページの重要性についてご紹介した「スマホ対応サイトがとても重要な理由」や「ホームページが重要な理由」をご覧下さい。実際にホームページを作ることになった場合は「ホームページ作成公開に必要なものと進め方」も一読ください。
続いて、コロナ後の経営課題、「ホームページによる情報発信とインターネットでの受発注」が最も重要や、「ホームページリニューアルの目的とメリット、進め方」をご覧下さい。現在自社サイトを放置している方は「放置状態にしておくとこんなデメリット」をどうぞ。
すでに業者選定の段階に入っている方は制作会社の選定ポイント、注意点を紹介した「ホームページ制作会社の選び方」、または「ホームページ管理会社・運用委託の選び方」がおすすめです。